防犯カメラ・監視カメラのソリッドカメラ TOP 防犯カメラ・監視カメラと周辺知識 PoEとは?電源工事不要でごちゃごちゃ配線をスッキリ解決
用語解説コラム

PoEとは?電源工事不要でごちゃごちゃ配線をスッキリ解決

PoEとは?LANケーブルを通じて電力供給する技術

PoEとはPower Over Ethernetの略で、日本では一般的にピーオーイーと読みます。PoEはLANケーブルを通じて電力を供給する技術のことです。PoEを使ったPoE給電ではカメラの近くに電源を増設工事する必要はなく、LANケーブルのみで給電できます。

PoEのメリット

1.電源工事不要

ネットワークカメラは通常、電源とLANケーブルが必要ですが、PoE HUBを使用することでLANケーブルだけでカメラの給電が可能になります。これにより、電源の増設工事が不要となり、導入コストを削減できます。特に、防犯カメラの設置場所が天井や屋外の高所など電源が取りにくい場所である場合、PoE HUBの利用は設置のハードルを大きく下げます。

2.設置場所の選択肢が広がる

電源がない場所や天井、壁などの電源を取りづらい場所でもLANケーブルが届けば設置が可能です。電源の場所を気にする必要がなくなるため、設置場所の選択肢が広がります。

3.スッキリした配線

PoEを使うと電源コンセントやアダプタなしで装置を動作させることができ、配線が簡潔になります。

PoEのデメリット

1.本体価格が高い

PoE対応機器は非対応の機器よりも価格が高くなります。しかし電源工事をする必要がなくなるため、どちらが設置環境に適しているかで選ぶことをお勧めします。

2.給電能力や距離に制限がある

PoE対応スイッチングハブの給電能力は規格ごとに異なります。PDの電力要件や設置場所に合わせて適切なハブを選択する必要があります。また、PoEで給電できる距離は最大で約100メートルまでと制限があります。

PoEの規格

PoEには「PoE(IEEE 802.3af)」、「PoE+(IEEE 802.3at)」、「PoE++(IEEE802.3bt)」の3つの規格があります。それぞれ最大供給電力に差があり、PoEは15.4W、PoE+は30W、PoE++は90Wの電力供給ができます。

当社のPoEハブはPoE、PoE+に対応しております。詳しくは下記をご覧ください。

PH-0402

4+2ポート PoE HUB
PH-0402
製品ページ

PH-0802

8+2ポート PoE HUB
PH-0802
製品ページ

PH-1601

16+2ポート PoE HUB
PH-1601
製品ページ

PoEの方式

PoEには「アクティブPoE」、「パッシブPoE」という2種類の方式があります。

● アクティブPoE
アクティブPoEは標準PoEとも呼ばれます。アクティブPoEは適切な電圧を見分けるPoEであり、接続機器のPoE対応、非対応によって電圧を変化させます。この機能によって、PoE非対応機器との接続時に電圧による負荷を防ぎます。
当社の製品では、 PoEスイッチングハブ(PHシリーズ)とPoE-PD01がアクティブPoEに該当します。

PoEの方式

【アクティブPoE】

PoE-PD01

PoE-PD01
製品ページ

● パッシブPoE
パッシブPoEは非標準のPoEです。パッシブPoEはアクティブPoEのように電圧変換機能はなく、常に一定の電圧を機器に送ります。そのため、PoE非対応機器と接続すると非対応機器が破損してしまうおそれがあり、注意が必要です。
当社の製品では、PoE-12VシリーズがパッシブPoEに該当します。

【パッシブPoE】

PoE-12VⅢ

PoE-12VⅢ
製品ページ

PoEの注意点

PoE給電を行うためには、PoE対応機器とPoE対応LANケーブルが必要です。給電側、受電側ともにPoE対応機器を用意し、LANケーブルはカテゴリ5e以上のケーブルをご用意ください。
また、アクティブPoEはアクティブPoE同士、パッシブPoEはパッシブPoE同士を接続しなければなりません。

なお、PoEに対応しているネットワークハブにはポート部分にPoE給電対応していることを示す黄色いラインがあります。対応、非対応を判別する際にご確認ください。

PoE対応機器や対応ケーブルは非対応のものに比べて高価になってしまいますが、電源設置工事の費用が不要となり、導入コストの削減にもつながります。